もくじ
御三家とは
御三家とは、歴史が長く、呪術界で権力の強い三名家である、「禪院家」、「加茂家」、「五条家」のことを指します。
登場キャラクターで言うと、禪院家は禪院真希や伏黒恵、加茂家は加茂憲紀、五条家は五条悟がメインになります。
なぜ、御三家というものが存在するのでしょうか?
呪術師は生来刻まれた『術式』により、強さが大きく左右されます。
強い術式であれば強い呪術師になり、弱い術式であれば弱い呪術師にしかなれない、というのが基本的な考え方です。
そして、術式は遺伝する性質があるので、強い術式を持つ家は、長きに渡り相伝の術式があるんですね。
強い術式を長く独占し続けることで、御三家は権力と実力を持っているのではないかと推測できます。
御三家の闇
強い術式を持っている名家とだけ考えれば、呪術界の発展に貢献しそうですが、御三家の内情はかなり中世のような価値観で動いており、自分の家(または自分)の利益しか考えていないような集団です。
五条悟が「呪術界上層部は腐ったミカンのオンパレード」と言っていました。
実際呪術上層部のほとんどを御三家が占めているようで、御三家の闇 = 呪術界上層部の闇 と言えるでしょう。
御三家の闇の一例として、禪院家の禪院真希と真衣の実例を紹介します。
彼女たちは御三家の1つである禪院家に生まれますが、相伝の術式を宿していません。
そのため、自分たちの意思とは関係無しに、給仕をさせられていました。
給仕というのは、お手伝いさん、雑用係みたいなものです。
相伝の術式を継いでいれば、跡取り候補として育てられ、継いでいなければ生まれながらに雑用係というわけです。
さて、御三家の特徴をそれぞれ紹介していきます。
五条家
概要
「五条悟のワンマンチーム」です。五条家のキャラクターは五条悟しか登場していないので、五条家の情報はかなり少ないです。
五条家が御三家たる理由は、「無下限術式」によるものです。
無下限術式とは無限を生み出す術式で、五条悟の使っている術式です。
自身に近寄るものとの間の距離を無限に縮まらなくしたり、相手を自分の距離を無限にすることで敵を吹っ飛ばしたりする、非常に強力な術式になっています。
ところが、この無下限術式は非常にコントロールが難しいので、五条悟が持っている特別な眼「六眼」が無いと、五条悟ほど扱うのが困難です。五条悟の10分の1の力も出ないのではないでしょうか。
そのため、五条悟のワンマンチーム状態になっています。
余談ですが、五条悟は小さい頃から億単位の懸賞金がかかっていました。
推測ですが、五条悟の暗殺を呪詛師に依頼をしていたのは五条家以外の御三家の上層部の人間でしょう。五条家の力が強くなることを恐れたんですね。
小さいころから命を狙われ続け、呪術界の闇にどっぷり浸かっていたんだろうということが分かります。
現在、五条悟が呪術界をリセットしようとしていることも、五条悟の身に起こったことを考えれば当然のことかもしれません。
術式
無下限術式

現実世界に無限を発生させる術式。
以下のような技がある。
- 【無下限術式】 近づくほど遅くなる
- 【強化術式・蒼】 引き寄せるような反応を作る
- 【術式反転・赫】弾き飛ばすような力
- 【虚式・茈】 虚構の質量を作り出し対象をえぐりとる
- 【瞬間移動】 赫を応用した瞬間移動
- 【領域展開・無量空虚】領域内の敵に無限回の思考を強制する
関係キャラクター
五条悟

五条悟のプロフィール
所属 | 等級 | 声優 | 年齢 | 誕生日 | 術式 |
---|---|---|---|---|---|
東京校 教師 | 特級 | 中村悠一 | 28歳 | 12/7 | 無下限術式: ・強化術式・蒼 ・術式反転・赫 ・虚式・茈 ・瞬間移動 ・領域展開:無量空虚 ・六眼 |
名実ともに最強の呪術師。
五条悟の誕生は呪術界に大きな衝撃を与えたらしい。
六眼と無下限術式の組み合わせは数百年ぶりに産まれた逸材である。
術式の強さだけではなく、術式を扱うセンスが卓越しており、本来行うことのできない「術式の自動化」に成功している。
そのため、不意打ちであれ寝ているときであれ、五条悟に攻撃を当てることは難しい。
加茂家
概要
加茂憲紀の「赤血操術」をはじめとした、血を媒介とした術式が特徴の家です。
現在明らかになっている御三家の術式の中では、比較的弱い方の術式に見えます。
加茂家の女性と呪霊の子供である、『呪胎九相図』の脹相、壊相、血塗も血を媒介とした術式を使います。
特に、脹相は完全に加茂憲紀と同じ「赤血操術」を扱い、その強さは特級呪霊レベルです。
そして、最悪の呪詛師「加茂憲倫」を生み出した家でもあります。
御三家にあるまじき失態を犯しているように見えますが、現在まで御三家としての地位を保ち続けられている理由は謎です。
京都校の三年生「加茂憲紀」の名前の読みが、最悪の呪詛師「加茂憲倫」とまったく同じで「かものりとし」です。
この理由は明らかになっていませんが、憲紀が加茂家の本妻の子ではなく、側女(愛人)の子であることが関係していそうです。
加茂の本妻やその周りによって、いやがらせ的に最悪の呪詛師の名前を付けられてしまったのではないでしょうか。
ちなみに、京都校の「加茂憲紀」は最悪の呪詛師「加茂憲倫」の存在を知らない様子だったので、積極的に最悪の呪詛師「加茂憲倫」の存在を伝えようとはしていないみたいですね。

「かものりとし」を書きすぎて気持ち悪くなってきました…
術式
赤血操術

加茂家相伝の術式の1つ。
血液を媒介とした術式で、自身の血を付着させた矢の軌道を操作したり、血液自体を何かしらの道具の形に変えて使うことが出来る。
自身の血液を使用するため、生身の身体では術式の使用に限度がある。
赤血操術の技の一部は以下の通り。
- 百斂
血液を限界まで圧縮する技。
他の技の前準備として行う。 - 穿血
百斂で圧縮した血液を一点から打ち出す技。
血液の初速は音速を超える。
単純だが少ない予備動作で弾丸並みの速度で打ち出せる上に、打ち出した後に軌道を変えることも可能なため、使い勝手と強さ共に赤血操術の要と言える技だ。 - 超新星
百斂で圧縮した血液を解放し小さな爆発を起こす技。 - 赤燐躍動
血液の成分を操作することで、一種のドーピングのような効果を一時的に得る。 - 赤燐躍動・載
赤燐躍動の強化版。
一切の血液を身体外で利用しないことにより、限界まで身体能力の向上効果を高めたもの。
蝕爛腐術
関係キャラクター
加茂憲紀

加茂憲紀のプロフィール
所属 | 等級 | 声優 | 年齢 | 誕生日 | 術式 |
---|---|---|---|---|---|
京都校3年 | 準1級 | 日野聡 | 18歳 | 6/5 | 赤血操術 技:赤鱗躍動 赤縛 百斂・穿血 |
名家・加茂家の次期当主。
正室の息子ではなく、当主の愛人との間に産まれた子供だが、加茂家相伝の術式を継いでいるため次期跡取りの有力候補である。
妾である母親が加茂家で酷い扱いを受けていることから、自身が当主となり扱いを変えたいと考えている。
加茂家跡取りとして間違った行動をとらないよう必死だ。
加茂憲倫
呪胎九相図
禪院家
概要
御三家の中で最も多くのキャラが登場しており、内情が最も分かりやすいのが禪院家です。
他御三家と比べても特級呪具を保持していたり、五条悟の存在を疎ましく思っている様子もあり、他御三家よりも強い権力を持っている様子が伺えます。
西宮桃が姉妹校交流会の際に「禪院家にあらずんば呪術師にあらず 呪術師にあらずんば人に非ず」と言っていますが、この表現は大げさな表現でも無いようです。
禪院真希が昇級を阻害されている例から分かるように、家を出たとしても禪院家の呪縛から解かれることはありません。
陰湿な御三家像が最もよく表してくれています。
当主は禪院直毘人(なおびと)ですが、渋谷事変において死亡したため、次期当主の有力候補は伏黒恵となっています。
渋谷事変の後半では、禪院直毘人の死を皮切りに次期当主の地位争いが起きます。
そこで登場する禪院家の当主候補である「禪院直哉」の発言から、かなり中世的な価値観を持っていることが伺えます。
該当の発言がこんな感じです。
「真希ちゃんはアカン、アレは男を立てられへん」
「三歩後ろを歩かれへん女は背中刺されて死んだらええ」
御三家の中でも、特に女性軽視の家系なのかもしれません。
術式
十種影法術

禪院家に伝わる術式の一つで、手で影絵を作って式神を呼び出す。
呼び出した式神は一度破壊されると二度と呼び出すことが出来ないが、破壊された式神の能力は他の式神が引き継ぐことができる。
判明している式神は以下のとおり。
- 玉犬(白・黒・渾)
- 鵺(ぬえ)
- 蝦蟇(がま)
- 満象(ばんしょう)
- 大蛇(おろち)
- 脱兎(だっと)
- 八握剣異戒神将 魔虚羅(まこら)
- 不知井底(せいていしらず)
投射呪法

禪院家相伝の術式。
自身の視界を画角とし、あらかじめ作った1秒を24分割したコマ撮りの動きを後追いする術式。
コマ撮りの動きは術師の好きに作ることが出来るが、過度に物理法則や起動を無視した動きを作ることはできない。
また、術師の掌に触れられた者もコマ撮りの動きを作らなければならず、失敗すると1秒間フリーズする。
投射呪法を使いこなせる術師しかコマ撮りの動きを作ることは困難なため、実質触れた相手を1秒間フリーズすることが出来る能力である。
禪院直毘人はこの術式を使いこなすことで、最速の術師と呼ばれている。
関係キャラクター
禪院真希
禪院真希のプロフィール
所属 | 等級 | 声優 | 年齢 | 誕生日 | 術式 |
---|---|---|---|---|---|
東京校2年 | 4級(1級推薦中) | 小松未可子 | 17歳 | 1/20 | 無し |
呪力が無いため、呪力を宿した呪具を用いて呪霊を祓う。
呪術師の名家である禪院家では酷い扱いを受けていたようであり、禪院家の当主になって見返すべく、呪術師になった。
真希と同じく呪力を持たない「伏黒甚爾」の強さを目の当たりにし、自身の可能性を感じた様子だった。
近接戦闘は中国拳法をベースにしており、その他の武術をいくつも習得している。
禪院真衣
禪院真衣のプロフィール
所属 | 等級 | 声優 | 年齢 | 誕生日 | 術式 |
---|---|---|---|---|---|
京都校2年 | 3級 | 井上麻里奈 | 17歳 | 1/20 | 構築術式(銃の弾丸) |
禪院家の血を引くが禪院家相伝の術式を継ぐことが出来なかったため、真希同様に酷い扱いを受けている。
銃火器の扱いに長けており、リボルバーやスナイパーライフルでの狙撃の腕は確かなもののようだ
呪霊相手でなければ、その能力を存分に生かすことができるだろう
真依の名前の由来は、「依存」の意味だそう。
禪院直毘人
禪院直毘人のプロフィール
所属 | 等級 | 声優 | 年齢 | 誕生日 | 術式 |
---|---|---|---|---|---|
呪術師 | 特別1級 | 中田譲治 | 71歳 | 不明 | 投射呪法 |
渋谷事変にて死亡。
真希と口論している姿が初登場で、意地の悪いお爺さんのように見えるが、渋谷事変では真希をかばったり、戦線から遠ざける様子が見えた。
実は人格者なのかもしれない。
扱いづらい術式を使いこなし、五条悟に次ぐ「最速の術師」と呼ばれている強者だった。
伏黒甚爾
伏黒甚爾のプロフィール
所属 | 術式 |
---|---|
フリー | 天与呪縛 化け物級の身体能力 |
伏黒恵の父。
禪院家に生まれるが呪力を持たないためひどい扱いを受けていたため、家を出る。
家を出た後は女性にお金を払ってもらって生きていく、いわゆるヒモとして生きていた。
呪力が無いが、鋭い五感によって呪霊を感知することができる。
過去編にて五条悟によって倒されるが、最期には禪院家に売り飛ばした息子、伏黒恵のことを五条悟に託した。
伏黒恵
伏黒恵のプロフィール
所属 | 等級 | 声優 | 年齢 | 誕生日 | 術式 |
---|---|---|---|---|---|
東京校1年生 | 2級 | 内田雄馬 | 16歳 | 12/22 | ・十種影法術 ・領域展開: 嵌合暗翳庭 |
御三家の1つである禪院家の血を引くエリート。
姓が「禪院」ではなく「伏黒」なのは、父が家を出たのちに婿入りしているため。
呪術高専に入る以前にも五条の付き添い的な立場で呪霊との戦闘を経験しているため、他の学生と比較して実戦経験は多い。
そのため、戦闘中に相手の術式を見抜く能力が高く、その頭脳も恵の戦闘力を底上げしている要因だ。
五条や特級呪霊がいともたやすく領域展開を使うので霞んでしまうが、東堂葵や七海建人ら一級術師が領域展開を使えない中で、この若さで領域展開を使える伏黒恵は天才である。
禪院直哉
禪院直毘人の息子で、次期当主の最有力候補であったが、伏黒恵に次期当主を譲るという直毘人の遺言からその地位が揺らいでいる。
御三家の今後
御三家はお互いの力関係が同程度だからこそ、呪術界が今の状態で済んでいます。
渋谷事変にて五条悟が封印されたことで、五条家の力が衰え、今後は他2家が好き放題する構図になっていくでしょう。
手始めに宿儺の器である虎杖佑仁の処刑が執行されます。
さらに、五条悟によって禪院家入りを阻止されていた伏黒恵は、禪院家に引き取られることになります。
この辺りは学生たちへの影響だけで済みますが、上の人間が好き勝手することで、呪術界そのものが転覆し呪霊に対抗できなくなる可能性があります。
呪術界の裏側を支配する御三家の今後は、物語上重要な役割を果たしていくことになるでしょう。
まとめ
- 御三家は禪院家・加茂家・五条家
- 呪術界の闇は御三家の闇から来るもの
- 五条悟の不在で均衡が崩れた御三家の今後は重要
なんで御三家だけこんなに昔の体質なのかな…?